【中国 ニュース ブログ】
中国で先ごろ、浙江省のある男性が生まれた子どもの命名をめぐって妻と口論となり、離婚騒ぎを起こすという出来事が話題となりました。
ことの発端は、男性が
「操」 (ツァオ) という中国では珍しく、しかも激しいののしり語に似た発音の
姓 (名字) の持ち主だったことから。 その発音を少し変えれば (一声→四声)、英語でいうところの 「
ファ○ク・ユー」 の動詞に当たる罵倒語になってしまうのでした。
中国では多数派を占める漢民族の伝統により、多くの場合は父親の姓が使われますが、操さんの家では妻が 「(別姓である) 自分の姓を使うように」 主張したため、一族を巻き込んでの騒動となったようです。
この出来事がネット上で話題になると、今度はあるネットユーザーが
「名付けるのが難しい中国の姓トップ25」 を明らかにしました (中国メディア)。
それをまとめ、公開されたのが上の図です。
第1位は、
「爨邯汕寺武穆云籍鞲」 (爨=cuan4、邯=han2、鞲=gou1) さんで、驚くべきことに9つで1つの姓なのだそうです。
ネットユーザーたちは 「史上最強の9字姓だ」 「(中国でも) ほとんどの人が読み方すら知らないだろう」 とため息を漏らしています。
2位は、「
死」 さん。 いかにも縁起の悪そうな姓で、この姓に続く名前をどう付けたらいいか、考えもつかないのだとか。
話題の 「
操」 さんは、4位。
7位の 「
是」 さんも困りものです。 是は 「〜である」 という動詞としてよく使われるため、自己紹介の時に 「我叫是○○」 (私は○○である、と申します) とおかしな言い回しに聞こえてしまうからです。
8位の 「
党」 さん、9位の 「
胖」 さん (「太っている」 の意味) も誤解が生まれそうですし、10位の 「
別」 さんなどは、助動詞の 「別」 が禁止・制止の 「〜するな」 「〜してはいけない」 を示すことから、「どんな素晴らしい名前でも、全否定されるかのような姓だ」 というネットユーザーの指摘も。
見事 (!?) 25位にランクインした、おなじみの 「
李」 さんですが、これは漢姓使用者数のトップクラスであり、どんな名前を付けても同姓同名になりがちだから、とか。
ちなみに中国メディアによれば、中国の代表的な姓を並べた古典 『
百家姓』 には
全438の姓があり、新編 『
中国姓氏大辞典』 には
2万3813の姓が収められています。
現在、常用される姓は
6000〜7000に上りますが、うち
トップ100の姓が人口の9割以上を占めている。 数人から数十万人に使われている珍しい姓は、
3000余りあるのだとか。
前述の
操さんも珍しい姓のため、ちょくちょく不運に見舞われているようですが……。
中国では姓名を変えることは 「社会秩序の混乱を招く」 ため慎重にすべきであり、難しいとされています。
操さんたちは、この上は
「操姓連盟」 でも作り、
名誉回復のアピールをして、多数の同情票を集めることが必要なのかも? しれません。 (^^;
※ 図は、「名付けるのが難しい中国の姓トップ25」。