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北京雑感2015――この2年半で変わったこと (その3) 大気汚染〈上〉

  北京・建国門(2015年12月14日朝)

北京・建国門(2015年12月10日夕) 【北京 雑感 ブログ】
 年を跨いでしまいましたが……。
 昨年12月、2年半ぶりに北京を訪れ、その時に気がついた現地の小さな変化についてメモしています (その1=2015年12月28日付その2=12月30日付)。

 今回は 「その3」 として、昨年12月に北京市などで発生した深刻な大気汚染について、見聞きしたことをまとめてみたいと思います。

【変化の3】 初の赤色警報
 昨年12月、中国の北京市や天津市など華北地方を襲った深刻な大気汚染――。

 北京では12月7日夕、大気汚染警報で最高レベルの 「赤色警報」 が初めて出され、8日から10日まで、車両の走行規制や小中学校の休校などの緊急対策が実施されました。
 さらに続く19〜22日、北京市政府は2度目となる赤色警報を発令 (23日午前0時解除)。
 環境当局の報告によると、大気汚染の原因物質PM2.5の濃度は、22日から23日にかけて1立方メートルあたり300マイクログラム超を記録したそうです。 これは日本の環境基準である1立方メートルあたりの1日平均35マイクログラム以下の約9倍にあたる重大な汚染でした。
 
 幸い……というにはあまりにも身勝手ですが、私たちが北京を訪れた12月10〜15日は、この2回の赤色警報の谷間といおうか解除期にあたり、冬の北京では珍しい青空が広がりました。
 「チリトリ」 型の地形である北京は、北風・北西風が吹くと汚染物質が一掃されるのだそうです。 このころもたまたま強風があったことで、チリトリ内の汚染物質が一時的に吹き流されたようでした。

 ただ、この 「初」 の赤色警報ですが、最高レベルの 「赤色」 が加えられたのは近年のことのようで……。
 北京市当局により警報制度の改訂版が公布されたのが2013年5月、実施されたのはそれ以降のことになります。
 改訂版とは、汚染最高レベルの赤色警報 (深刻な汚染が72時間以上続くと予想される場合に発令) が、それまでの黄色警報 (中度汚染)、オレンジ警報 (重度汚染) に加えられたものでした。
 つまり2013年5月以前は赤色警報という概念自体がなかったことになりますし、赤色警報の制度開始以来、まだ2年半余りしか経っていません。 歴史が浅いため、昨年12月の 「初」 の赤色警報の発令にも納得がいくというわけです。

 私がまだ北京に滞在していたころ……あれは忘れもしない2013年1月のことでした。
 北京は数日間、「一寸先は闇」 ともいえる濃霧に覆われ、地元紙に 「観測史上最悪レベル」 と指摘された深刻な大気汚染に見舞われました。
 その時のPM2.5濃度は、なんと1立方メートルあたり900マイクログラムを超えていました (関連エントリー: 「北京の大気汚染、観測史上最悪級に」)。
 
 そのころ、現在のような警報制度があれば、すでに赤色警報が発令されていたはずでしょう。
 市民らにあらかじめ注意や警戒を呼びかける警報制度が整えられたのは良かったことと思いますが、この間、抜本的な環境対策が具体的に講じられてきたのかどうか?

 もちろん環境問題は一朝一夕には解決できないことですが、私が滞在していた2年半前と大気汚染の状態があまり変わらないようであれば……依然として市民らの健康が心配されます。

 (この稿つづく、随時掲載)


※ 写真上は、明け方に濃霧が発生した北京・建国門 (2015年12月14日朝)。
  写真下は、赤色警報が解除された北京・建国門 (2015年12月10日夕)。

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  • 2017.12.09 Saturday
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