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中国著名ブロガーたちの日本体験記 『気になる国 日本』 が出版、来日筆者が日中関係、国際情勢など語る

 出版記念報告会

 『来た!見た!感じた!! ナゾの国 おどろきの国 でも気になる国 日本』 【中国関係図書 ブログ】

 中国の著名ブロガー22人が、来日体験をありのままに綴った 来た!見た!感じた!! ナゾの国 おどろきの国 でも気になる国 日本 がこのほど、日本僑報社 より出版されました。
 
 本書は、笹川平和財団 (笹川陽平名誉会長) の笹川日中友好基金が2011年から2015年までの5年間で14回にわたって招いた中国の著名ブロガーたちが、ネットユーザーに向けて発信した 「100%体験済み」 の日本論をまとめたもの。

 取材テーマは東日本大震災、日中関係、食の安全、農村、お祭り、選挙、オリンピック、NHK、ボランティア、赤十字、右翼、神社、寺……など多岐にわたり、発信された内容はいずれも彼らが実際に来て、見て、感じた、「ありのままの日本」 の姿を捉えています。

 先日の4月4日には、本書の出版を記念して執筆者のうち10人が来日、それぞれが受け止めた 「日本」 について改めて語ってもらう報告会が、東京・虎ノ門の同財団で開かれました。
 報告会では、「来日ブロガーによる発表」 として、壇上に並んだ10人の中国人ブロガーたちがそれぞれ忘れられない来日体験や、現在の中国、国際情勢、日中関係の今後のあり方などについて率直な意見を発表。
 その時の模様については、日本僑報社が詳しく報道していますので、そちらもぜひご参照ください。

 * 最新刊 『気になる国 日本』 出版記念報告会──執筆者の中国ブロガー 「民間交流の促進」 唱える (2017年4月5日付)
 
 私が個人的に印象深かったのは、ブロガーたちの発表に続いて行われた質疑応答の中身でした。
 折しもアメリカで始まる米中首脳会談 (4月6、7日=現地時間) の主要テーマになるとされる北朝鮮問題をめぐって、「中国の一般大衆は、いまの北朝鮮をどうみているか?」 という鋭い質問が会場から投げかけられました。
 アメリカのトランプ大統領は、今回の米中会談で、核・ミサイル開発を加速させる北朝鮮への制裁強化に中国も協力するよう求めるものとみられています。

 これに対し、あるブロガーは 「中国にとって北朝鮮は血と汗で作った隣国であり、戦略的な障壁でもある。 しかし中国のいまのエリートの中には、北朝鮮を中国の “負の遺産” だとして (実質的な) 境界線を引くべきだと見る人もいる。 中国の北朝鮮への態度も変化しているが、やはり中国は北東アジア地域の平和と安定のため、なるべく努力しなければならない」 と語り、対話と交渉を通じた北朝鮮核問題解決という、従来の中国の立場を説明しました。

 しかしあるブロガーは、「中国人の対北朝鮮のパーセプション (認識) が変化していて、北朝鮮の金正恩さん (朝鮮労働党委員長) を好きな人は、誰一人としていないのでは? 北朝鮮に友好的ないまの中国外交に不満を持っている人もいる。 そもそも中国自身、『平和の希望さえあれば、中国は (対話と交渉を) 放棄しない』 と表明しているが、これは大きなポジションの変化 (後退) ではないか?」 と主張。

 さらにブロガーの中には、「私たちは戦争をしない。 しかし、もしアメリカが北朝鮮に軍事攻撃を仕掛けたらどうするか? 個人的には、叩く時には叩いた方がいいのでは?とも思う」 と中国の立場とは “真逆” の衝撃的な見解を明らかにする人も……。

 国際社会に大きな影響力を与える米中首脳会談のゆくえが気になりますが……。
 いずれにしても、北朝鮮への対応一つをとってみても、中国のオピニオンリーダーであるブロガーたちには予想以上に自由で多様な意見がありました。 もちろん、中には中国共産党員である人もいれば、そうでない人もいます。

 そんな注目すべき彼ら――当代中国のインテリたちの率直な日本観がうかがえる 『来た!見た!感じた!! ナゾの国 おどろきの国 でも気になる国 日本』、よろしければぜひ、お読みになってみてください。


■ 『中国人ブロガー22人の「ありのまま」体験記  
  来た!見た!感じた!! ナゾの国 おどろきの国 でも気になる国 日本』


 中国人気ブロガー招へいプロジェクトチーム編  周藤由紀子訳  日本僑報社
 ・ 公式サイト
 ・ アマゾン


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  • 2017.07.23 Sunday
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