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映画「空海」公開に合わせチェン・カイコー監督来日、「中国歴史上の“夏”を見て」

「空海−KU-KAI−美しき王妃の謎」 【日中 映画 ブログ】

 中国の巨匠、チェン・カイコー (陳凱歌) 監督の最新作で、日中共同製作映画として史上最大の本格プロジェクトとなった 空海−KU-KAI−美しき王妃の謎 がいよいよ2月24日(土) より、全国東宝系で公開されます (関連エントリー)。

 また、今年の日中平和友好条約締結40周年を記念する映画上映会の第1弾として、チェン監督を迎えての回顧上映 チェン・カイコー特集 が2月23日まで都内で開催されました (主催・文化庁、公益財団法人ユニジャパン、関連エントリー)。

 これに合わせてチェン監督が来日。 特集上映の舞台挨拶で、「『空海』 の舞台は、中国の歴史上、非常に輝かしい時代だった唐の都・長安。 (中国史を四季にたとえれば) まさに “” の時代でした。 この燦爛たる文化を描いた映画を、ぜひご覧ください」 などと晴れやかに語りました。

 ―・―・―・―・―・―・
 「チェン・カイコー特集」 は2月22、23の両日、東京・新宿の角川シネマ新宿で開かれました。
 22日夜には中日米仏の4カ国合作による歴史超大作 始皇帝暗殺 (1998年、原題 「荊軻刺秦王」) が上映され、その上映を前に、チェン監督は紺のジャケットにダークブラウンのパンツといったラフないでたちで舞台に登場。

 同作品のプロデューサーの1人である井関惺 (いせき・さとる) 氏とともに懐かしげに 「始皇帝暗殺」 の製作秘話を明かすとともに、最新作の 「空海」 について熱く語りました。

「始皇帝暗殺」 「始皇帝暗殺」 は、全中国統一の野望に燃える秦王・政 (後の始皇帝) の暗殺計画をめぐる運命のドラマを、絢爛豪華な映像で描いた歴史ロマン。

 秦王を極悪非道な暴君として描いただけでなく、苦悩する一人の人間としても見つめた意欲作です。

 中国を代表する女優コン・リージョウ・シュンのほか、コメディー俳優のチャオ・ベンシャン (趙本山) が出演したほか、チェン監督自身が秦の宰相・呂不韋の役を演じたことでも話題を集めました。

 チェン監督は、「この映画が製作されて (今年でちょうど) 20年。 時間が経つのは実に早く、感慨深いものがあります。 作品は (数千規模のエキストラや馬、巨大宮殿のセットなど) 相当な人・モノ・金がかかりました。 当時と同じ資金、同じ規模でこれを作ろうとしたら、今では中国の物価も上がり、できないことです。 巨大プロジェクトでしたから、いろんな困難に直面しました」 と当時のようすを懐かしそうに回想。

 井関氏は 「(製作総指揮の) 角川歴彦さんが 『史上最後のローテク映画だ』 といったことを覚えています」 と振り返り、とことん実写にこだわったこの巨大プロジェクトのすごさについて語りました。

 秦の宮殿のセットについては、「20年前に浙江省・横店に造り、今でも残っていますよ」 とチェン監督。
 「当初は、河北省・易県に造ろうとしたがうまくいかず (燕の遺跡が出てきたことが理由の1つとか?)、易県のセットは今でも中途半端なまま残っています。 千年後には世界遺産に登録されているかもしれない (笑)」 と会場をドッと笑わせました。

 また主役・始皇帝のキャスティングについては異論もあったようですが、リー・シュエチエン (李雪健) を選んだことについて、「始皇帝はある意味で気が狂っていなければ、中国初の国家統一という偉業を成し遂げられなかった。 苦難の子ども時代を送ったが、精神力・忍耐力が強く、将来の国家統一という壮大な夢を持っていた。 それを演じられるのは彼しかいないと思った」 と語り、リーを高く評価していました。

 この作品については 「秦の始皇帝は成功者だったか、失敗者だったか、偉大な帝王であったか、孤独な人間だったか、皆さん、映画を見てぜひ考えてみてください」 と会場に問いを投げかけました。

 そして話題は、公開目前の 空海 へ。
 「(「始皇帝暗殺」の背景となった) 秦代は戦争の絶えない流血の時代でしたが、個人的には、秦は中国の歴史上の “” であったと思う。 これに対し 『空海』 で描いたのは、中国の歴史上、非常に輝かしい時代といえる唐で、これは歴史上の “” でした」

 物語のカギを握るヒロイン・楊貴妃のキャスティングについては、「始皇帝と同様、(適任者を探す) 難しい問題に直面したが、演技が巧みであることはもちろん、喜怒哀楽を目で演じ分けられる人、西域の血が流れる雰囲気を持った、ニューフェイスでなければならなかった」 と明かしました。
 楊貴妃を演じたのは、台湾・フランス系ハーフの女優、チャン・ロンロン。 歴史に名を残す傾国の美女の役をチャンがどう演じるか、それもこの作品の見どころの1つです。

 「始皇帝暗殺」 と同様、セットやロケにとことんこだわったチェン・カイコー監督。
 「空海」 では、唐の都・長安の街を、湖北省・襄陽 (シャンヤン) に東京ドーム約8個分というかつてない規模で再現しました。

 「唐の時代を、CGよりも実景で撮りたかった。 業界人の中には 『チェン監督は気がおかしい。 あちこちにインフラ建設をしている』 という人もいるが、私はむしろとてもいいことだと思っています。 映画の中にも、実景としても残りますから……」
 「横店は今、影視城 (映画村) として発展していて、これまでに千本以上の映画、1万本以上のテレビドラマが製作されました。 その、最初のセットを作ったのが私でした (笑)」

 そして期待の 「空海」 の見どころについて、「湖北省・襄陽の長安のセットは、さらに数倍大きい巨大な規模で、壮観です。 長安は当時、人口150〜200万人以上おり、世界で最も繁栄していた街でした。 映画でぜひ、この中国の歴史上、非常に輝かしい時代の都、燦爛たる文化のようすを見てください!」 などと熱くトーク。 会場からは期待のこもった盛んな拍手が送られました。

 実は、「空海」 は私も試写で見ましたが、豪華絢爛、圧倒的迫力の歴史絵巻に酔いしれました。
 かつて見たことのない百花繚乱の長安の都で繰り広げられる歴史ロマンをぜひ、お楽しみください! ^^)/


■ 「空海−KU-KAI−美しき王妃の謎」
 原題: 「妖猫伝 Legend of the Demon Cat」
 監督: チェン・カイコー
 原作: 夢枕獏
 脚本: チェン・カイコー、ワン・フイリン
 製作総指揮: 角川歴彦
 キャスト: 染谷将太、ホアン・シュアン、阿部寛、チャン・ロンロン、松坂慶子
 2017年/中国・日本合作/132分
 配給: 東宝、KADOKAWA

*2018年2月24日(土)〜 全国東宝系にて公開!


※ 関連エントリー
・ チェン・カイコー監督の極上エンタテインメント映画 「空海−KU-KAI−」、2/24ついに日本公開へ! (2018年2月1日付)

・ チェン・カイコー監督迎え、特集上映会開催へ 2月下旬、文化庁など主催で (2018年2月9日付) 

・ 中国映画祭「電影2018」、東京、大阪、名古屋で3月開催へ―中国で大ヒット「芳華」など最新10作品が日本初公開! (2018年2月6日付)
 
・ 中国映画祭「電影2018」オープニングは「芳華」、中国版「ナミヤ雑貨店の奇蹟」も上映へ (2018年2月17日付) 

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  • 2018.09.17 Monday
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