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今年は中国ハードコアSF元年!? 映画「流浪地球」の大ヒットで

『流浪地球』 【中国 ニュース ブログ】

 2019年は、中国の “硬核科幻 (ハードコアSF、本格SF) 元年”――。
 そんな論調が最近、中国メディアで目につきます。

 というのも中国国産SF映画 流浪地球 (さまよえる地球、郭帆監督) が、国内外で快進撃を続けているからです。

 中国の人気SF作家、劉慈欣の同名小説が原作。 太陽の爆発が迫る中、太陽系から地球ごと脱出しようと奮闘する中国人の宇宙飛行士たちを描いた、壮大なスケールのSFアドベンチャーです。

 ちなみに劉慈欣はベストセラーの 『三体』 シリーズが、2015年にアジア人としては初めて、SF文学賞 「ヒューゴー賞」 を受賞した気鋭の作家です。
 映画のほうは、“春節 (旧正月) 映画” として2月5日に封切られて以来、20日までに興行収入40億元 (1元は約17円) を突破。 早くも歴代2位に浮上しています (歴代1位は “中国版ランボー” といわれるアクション大作 「戦狼2」 で、56億元)。
 北米、オーストラリア、ニュージーランドでも同日公開され、10日までに興行収入263万ドルを突破。 中国語映画の海外興収記録を塗り替えた、といわれています。

 こうした 「流浪地球」 の大ヒットにより、今年を 「中国硬核科幻電影 (本格SF映画) 元年」 「科幻 (SF) 元年」 などと呼ぶ論調も見られるようになりました。

 現在、同時公開中のSFコメディー 「瘋狂的外星人」 (クレイジーエイリアン) のほか、「流浪地球」 を製作した中国電影股份有限公司が今年さらに 「希望島」 「上海堡塁」といった2つのSF映画の公開を控えています。
 前者は月からの不可解な情報を解明した中国人が、地球を救う物語、後者はエイリアンの侵略から上海を守ろうとする若者たちの物語だとか……。

 また出版分野でも、この2月だけで 『火星孤児』 『人生算法』 『霊語』 といった宇宙や近未来をテーマにしたSF小説が続々と発売されているようです。
 中国の編集関係者は、「2015年に 『三体』 がヒューゴー賞を受賞してから、国産SF小説も増加の一途だ。 今年は爆発的な出版ブームとなるだろう」 (北京青年報) と国産SFのトレンドを予測しています。

 そのヒューゴー賞受賞作家・劉慈欣が原作の 「流浪地球」 に関しては、一部ネットユーザーの間で 「地球を動かして危機を回避するというプロットが、日本の特撮映画 『妖星ゴラス』 (1962年公開) に似ている」 との指摘を受けていますが……。

 イノベーション推進国で、宇宙開発にも余念がない中国で今年、本格SF作品が “噴出” しそうなことは想像に難くないようです。


※ 画像は、劉慈欣著 『流浪地球―劉慈欣短編小説精選』 (四川科学技術出版社) より。


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  • 2019.11.17 Sunday
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